秋葉原BEEPの家庭用ゲーム担当のアキ山です。
最近PCエンジンのCDROM2の動作確認をしていて、読み込みが出来ないソフトがあるなぁと思って今回その事について書きたいと思います。
BEEPでは、ゲームは何でも買い取りしていますが、古いゲームって当然壊れていきます。
寿命と言ってもいいかもしれません。
当店の取り扱いアイテムの中でも特にアーケード基板とフロッピーディスクのPCゲームは高額な相場にも関わらずゲームとして機能しないような状態になってしまっているものを良くみかけます。
PC担当やアーケード基板担当は査定や商品化に伴い細心の注意で状態や動作の確認をしています。
私の担当する家庭用部門はまだほとんどのソフトが動きますが、それでも時々どうやっても読み込めないROMカセットや、CDROM媒体のゲームが増えてきたとかんじます。
そんな中で私の担当する家庭用ゲームマシンのPCエンジンについてお話したいと思います。
レーザーピックアップやギアの故障
経年劣化による故障の原因で多いのはやはりメカ部分です。
PCエンジンのCDROM2のドライブ部分にはギアによってディスクを回転させていますが、このギアの歯が欠けておりCDROMの読み込みができなくなるケースがとても多いです。
CDROMを読み取る部分であるピックアップ部もヘタリによってレーザー照射距離がずれたり、充分なレーザーが出なくなり読み取り不良にある場合もあります。
基板の故障
PCのエンジン内部には基板が入っています。
基板を動作させるにはコンデンサが使われており、それらの劣化によって正しく動作をしなくなる場合があります。
また、電解コンデンサには経年劣化によって電解液が漏れ出す壊れ方もあり、これはまわりのパーツに大きなダメージを与える場合があり修理の難易度もあがったり、直らなくなったりする場合があります。
液晶の故障
PCエンジンGTや、LTなどは今でもマニアックな人気があり、高額ですが液晶にも劣化による寿命があります。
液晶は画面表示部分とそれを保護する膜部分、傷保護面と階層を持っていますが、保護膜面が劣化して異臭を放ちながら溶け出す場合があります。
溶け出した際にひび割れたような状態にみえ、画面も非常に見えづらくなります。
それ以外にも液晶表示面がヤケてくる劣化がありますこれは修理がほとんど不能になります。
バックライトのライト切れや抵抗、コンデンサの不良もあります。
救世主としては現代の互換性のある表示もキレイなIPS液晶に換装したりすることで一挙に解決することも出来ます、満足度も非常に高く、当店でも過去に何度か販売した際はとても反響がありました。
物理的故障
やはり年数が大分経過していますので、保管期間も長くその間にぶつかったり、箱の中で潰されたり、なにかのスレ傷、本体プラスティックの割れ、ケーブルの断線などもあります。
またケーブルによっては加水分解がはじまっているものもあります。これは古い映像ケーブルや電源コードがベタベタする状態のことをいいます。
一度加水分解がはじまると、いくらキレイに拭いてもまたじわじわ溶け出してきます。
酢のようなアルカリ性に漬け込んで中和する方法で緩和ができますが自己責任でお願いします。
メディアの寿命
顕著になってきたのは、CDROMの劣化です。
CDROMは中の記録に薄い紙のようなものにデータを焼き付けているわけですが、これが劣化で穴があいてしまうようなイメージでしょうか。
また中にはプラスティックから加水分解したようなベタベタがくっついてうまく読み込めなかったり、CDROMもカビがはえますので根がはるとこれも読み込みできなくなったりします。
一般に光学メディアの寿命は20年程といわれているため、プレイステーションやセガサターンのゲームも同じような問題が出てきています。
ファミコンカセットやアーケード基板に使われているROMの寿命はそれ以上は長いとされていますが、永久に使える保証はなく、最近では読み込めないHuカードも出てきました。
発売から30年以上たつようなマシンですから、故障や寿命はある程度は仕方ないのかもしれません。
レトロゲームも気軽に遊べなくなってきましたが、BEEPでは買取や修理などお力になれることがございます。
何かありましたらたらお気軽にご相談くださいませ!
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