秋葉原BEEPの家庭用ゲーム担当のアキ山です。 以前PCエンジンの『寿命と故障』について語りましたが、 今回は『ファミコン ディスクシステムの寿命と故障』について取り上げました。 ファミコン ディスクシステムはBEEP秋葉原店でも多くの持ち込みがあるアイテムです。 持ち込まれて正常に動作するものもあれば完全に動かないお品物もしばしば…。 中でもディスクシステムは持ち込まれたものの9割方は動作に不良があり、正常なものはほとんどあ りません。 何で動かないものが多いのか? ディスクシステムほとんど動作しないのはなぜか? それは中の「ある部品」がダメになっていることが大体を占めています。 その部品は「ゴムベルト」です。 これが切れてしまうとギアが周らず、ディスクを読み取ることが出来なくなってしまいます。 ゴム製のベルトなので、経年劣化で加水分解してしまい伸びたり、千切れたりしてしまう事が主な 原因です。 逆にこのゴムベルトを交換すれば正常動作するものも多数見受けられますね。 身近な修理事例として、ディスクシステムのベルト交換から修理に挑戦といった方も多いかと思いま す。 今でこそベルトの選定やモビロンバンドのような汎用品でうまく調整したり知見が多く敷居は大分下 がりましたが、メカ部分の丁寧な掃除もしっかりしてあげないとすぐにベルトが滑ってしまったり、 エラーが出るようになったりとトライアンドエラーで挑戦できてよいと思います。 ほかの故障原因だと、中の基板が酸化やロジックの不良になっていたり、電池の液漏れにより端子が 腐食してしまい電源が入らなくなったりなどもあります。 これに関しては、「電池を入れっぱなしにしない、たまに通電確認をする」といったことが寿命を延 ばすことに繋がります。 機械は使わなくなるほうが壊れやすいとはよくいったもので、ずっと使わないでいると風化していっ てしまうのでご注意を! その他の故障理由 物理的故障についてはPCエンジン編でも記載しましたが、ディスクシステムでも同じくやはり年数 が大分経過していますので、 保管期間も長く、その間にぶつかったり、箱の中で潰されたり、なにかのスレ傷、本体プラスティッ クの割れ、ケーブルの断線などもあります。 ケーブルによっては加水分解がはじまり、古い映像ケーブルや電源コードがベタベタする状態のこと をいいます。 一度加水分解がはじまると、いくらキレイに拭いてもまたじわじわ溶け出してきますので、いずれは ダメになってしまいます…。酢のようなアルカリ性の液体で拭いてあげることにより中和して症状を 中和させるなんて方法もありますよ。(自己責任でお試しください~) メディアの寿命 ディスクシステムはメディアが専用の磁性体ディスクです。 (※ただしくはカスタム形状のクイックディスクです。) PC-98やX68000をお持ちの方なら分かる方も多いと思いますが、磁性体ディスクは経年による劣化がしやすいアイテムです。 傷、埃、汚れ、湿気に弱く、カビが生えて読み書き不能になってしまう事もしばしば。 さらに紫外線にも弱いので、暗所に除湿剤を置いて入念に保管しないと絶対といっていいほど読み込めなくなってしまいます。 新しく書込みできる端末がない以上、今後起動できないソフトはどんどんと増えていくでしょうね…。 元のクイックディスクのように磁気メディア部分にシャッターがついていればよかったんですが、何故か任天堂製のはシャッターなし。 子供時代に触ってしまって壊してしまった方も多くいると思います。 今後ディスクシステムに限らずレトロゲームは放置しておくと、どんどんと故障や寿命を迎えてくると思います。 メンテナンスや掃除を定期的に行って、出来るだけ長く遊べるようにするのが大切ですね。
BEEPでは動作不良の本体箱、説明書がないもの、状態が良くないものでも買取大募集中です。
ご自身のコレクションや、遊ばなくなったゲームソフト・本体等がありましたらBEEPにお持ち込みいただけると嬉しいです。
どうぞよろしくお願いします。
詳細はこちらも合わせてご覧ください。