どうもお世話になっております。BEEP秋葉原店の基板担当でございます。
先日秋葉原店のプチリニューアルを行いまして、その際に最新のアーケード筐体を店内に設置できる運びとなりました!
という訳で、今回のブログは設置されたアーケード基板「exA-Arcadia(エクサ・アルカディア)」システムに完全対応した新型アーケード筐体『ARC-32』のご紹介をさせて頂きます。気になっていたけど中をちょっと見てみたかった、という方は要チェックですよ。
こちらがexA-Arcadia(エクサ・アルカディア)のマザーボードとソフト。
1台のマザーボードで最大4本のゲームを稼働でき、プレイヤーは好きなタイトルを選択してプレイできます。
exA-Arcadia(エクサ・アルカディア※以後EXA基板とも呼びます。)は2019年から販売されているアーケード(業務用)のゲームシステムです。すでに発売されたタイトルは40以上にのぼっており、今後も数多くのタイトルがラインナップされています。アミューズメント施設で見かけた事がある方も多いのではないでしょうか。
ラインナップはsteamや過去のアーケードゲームタイトルの移植が多いのですが、移植の際に元のタイトルを完全再現しつつ、さらにオリジナル要素をふんだんに盛り込んだ「EXAレーベル」というモードを追加している事が特徴です。
こちらは東亜プランが1992年に発売した「フィグゼイト」を移植した最新タイトル「フィグゼイト -地獄の英雄伝説- EXAレーベル」です。オリジナルモードの追加や新規ビジュアル、新規楽曲が追加されています。
縦画面のゲームですが、32インチの大きなモニタを活かして横画面でもプレイ可能です。
そして新モードではなんと2人用だったゲームを4人同時プレイにするなど大きな変更も加えられています。
新たな解釈でゲームバランスを調整したり、時にはほとんど新規タイトルになってしまいそうな程の大胆なシステムの変更も行っています。
また、今の時代に合わせて豪華声優陣による音声やオリジナルのスタッフによる新規ビジュアル、ゲスト作曲家による新規曲の追加など、ユーザーが喜ぶ新要素も数多く盛り込んでいます。
更にハード面でも近代移植の際にしばしばネガ要素となる遅延の問題にこだわり、ブラウン管筐体でのオリジナル基板のプレイ感覚と同等(時にはそれ以上)の低遅延環境を実現しています。また無課金でのオフライン運用にあえてこだわり導入後の店舗の負担を減らすなど、古き良きゲームセンターを復活させたいというこだわりにも共感が集まっている意欲的なハードウエアです。
今回設置されたARC-32はそんなexA-Arcadiaから去年発売されたばかりの最新のゲーム筐体です。
exA-Arcadiaシステムに完全対応するほか、従来のJVSにも対応できる仕様となっています。
それでは筐体の画像をご紹介していきましょう。
前から見た全身はこんな感じ!画像では設置していませんが、筐体の上部にLED照明付きのインストラクションボードもあります。
内部や仕様も完全にオリジナル設計でexA-Arcadia専用筐体ですからEXA基板を快適に運用するための数々の工夫が施されています。また通常は椅子に座ってのプレイを前提としていますが、今回は下に専用の台座を取り付けたアップライト仕様となっています。椅子が置けない環境や狭い場所で立ってプレイが出来ます。海外では立ってプレイするのが普通ですのでこういったアイテムも用意されています。
画像ではわかりにくいですが、モニタは発色も美しく応答速度も早いフルHDモニターが採用されています。ゲームをプレイすればすぐにそのレスポンスの良さに気づくと思います。大画面なので
モニターが近く感じますね。
操作部分であるコントロールパネル部は台座ごと取り外し可能で、立てて取り付ける事で運搬や保管の際にスペースを節約出来ます。
パネル部分も取り外し可能ですが、そのままでも開口部が大きくボタンやレバーのメンテナンスや交換が容易に行えます。
天板はサビに強い加工が施されてあり、レバー及びボタンは三和電子とセイミツ工業の両方のパーツに対応しています。(標準では三和電子製のレバーとボタンが搭載されています。)ミラー加工でカッコいいですね!カスタムも捗りそうです。
コンパネの前部にはボリューム付きのヘッドホンジャックがあり、手持ちのヘッドホンで音声を聴くことができます。かなり良い曲が多いので是非体験して頂きたいところです。
そしてコンパネの内の奥にはexA-Arcadiaの売りのひとつ、JVS'(ダッシュ)仕様の純正I/Oボードが設置されています。
このボードとモニターの組み合わせにより超低遅延な環境を実現しています。
筐体の裏側はこんな感じです。(すみません広角レンズで撮影しているので若干画像が歪んでおります。)基板の動作を安定させるために重要な換気用のFANが背面に4つあります。かなりの風量がありしっかりと熱を逃がせるようになっています。
裏面にはかなり大きな開口部の蓋がありまして、ここを開けて裏面の固定ネジを数か所外すとモニターの縦横向きの変更ができます。配線も邪魔にならないよう考慮されていますので変更はこのタイプのアーケード筐体としてはかなり簡単な部類だと思います。現行の液晶モニタ筐体は縦横の向きの変更が出来ない物も多く、可能な場合もかなり大変な作業だったりで気軽に出来なかったのでこれはありがたいですね。
スピーカーは20Wの物が4基付いています。クリアで音量もかなり大きくできるので、モニターの前で聴くとかなりの迫力です!この音量はロケ(ゲーセン)ではありがたいですね。
背面には仕様も書かれています。重量は約115Kg、消費電力は150Wと現行の液晶筐体の中ではかなり省電力ですね。(仕様ではナムコのノワールが250W、タイトーのビュウリックスでもモデルにより200~300W程度は必要のようです。)
フロントドア内部も見ていきましょう。
前面にはメインドアとコインシューター用ドア、それにキャッシュボックス(金庫)ドアがあります。
キャッシュボックスはオーソドックスながらしっかりとした作りで必要充分、箱は樹脂製です。
コインドアを開けると海外製の電子式コインセレクターがあります。メンテナンスサイクルが長くコインの変更もかなり楽なので使いやすいと思います。今風ですねー。そして定番のサービス、テストと音声ボリューム、メインスイッチがあります。問題なく使えそうですね。メインスイッチが光るのは地味にありがたいですね。奥には基板以外のスピーカーや制御機器、LED照明などに使われるスイッチング電源が付いています。
そしてメインドアを開けるとEXA基板が鎮座していますね!、この黒いマザーボードに専用ゲームソフトROMを差し込むだけですぐに使用できるようになります。最大4本まで同時に稼働が可能で、基板の付け外しやボタン配線などは全く必要ありません。いやー簡単。
NEOGEOのMVS4本差しですら、ボタン配置の変更があったりして組み合わせを選んだものですが、こちらはソフトのUIでボタン配置まで選択できるので何もしなくてOK。大変素晴らしいと思います。画面表示は小さくなりますが、縦画面の筐体に横画面のゲームを使用することも可能なので縦横のゲームが混在してもとりあえず全部遊べてしまいます。基板担当はゲーセンで長い事働いてましたがこんなに便利なシステムは経験したことがなかったですね。
というわけでexA-Arcadia筐体『ARC-32』を簡単にご紹介しました。
いかがだったでしょうか?アーケード筐体マニアの方は欲しくなってしまうとても良い筐体ではないでしょうか。今後もモニターの縦横入れ替えや他のJVS基板の導入、コンパネのカスタムなど、ネタができたらまたどこかに投稿させて頂きますね。
こちらの『ARC-32』は海外ではすでに販売されており、国内販売は現在ご注文受付中です。
価格は未定となっております。概算はお伝えできますので、基板担当までお問い合わせ下さいませ。
BEEPはexA-Arcadia国内販売の正規代理店を努めており、秋葉原店でもずっと販売を行っております。
現在は通販サイトに販売ページがありますので、こちらでご注文受付中です。(店頭でもご注文可能です。)
稼働中タイトルや設置店舗については公式サイトにてご確認下さいませ。
マザーボードと対応ソフトのほか、現行の各種メーカー製筐体からの改造キットも販売しておりますので対応筐体をお持ちでしたら流用も可能です。またマザーボードと対応I/Oボード、液晶モニタ、コントローラーがあれば筐体がなくても遊べる環境が作れますので興味のある方は是非お問い合わせ下さいませ。
導入したいけど今の筐体が邪魔で…という場合も!アーケード筐体の入れ替えをご検討の際はBEEPにて買い取りも行っております。アーケード基板の買い取りもいたしますのでコレクションの整理などの際にはお気軽にお問い合わせ下さい。
詳細はこちらも合わせてご覧ください。
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※文中の記載は基本的に基板担当のインターネット調べによるものです。
実際の情報とは異なる場合がございますので参考程度にお読み下さい。